Friday, January 26, 2007

国民健康保険 と「軽い」アメリカ人気質

数日前、Washington Post紙がNational health insurance(国民健康保険)を支持する人やBusinessが増え始めたといったようなことを書いていました。この支持増加の原因をいくつか考えてみました。アメリカは昨今医療費がものすごいスピードで年々増加していて、それに伴って保険料が高くなり多くの雇用主や一般企業が保険料の負担にあえいでいること、会社員に健康保険を支給できない会社の増加、それに伴うUninsuredの人の増加、そして頼みの綱だったManaged care systemも結局医療費増加の歯止にならなかった、などといったことが原因かもしれませんね。

アメリカは先進国の中でただひとつの国民健康保険を持たない国です。Tax baseのMedicareやMedicaidはあるのですが老人や貧しい人や障害者が対象で国民全員が対象ではないです。以前に国民健康保険のことが大きく取り上げられたのはクリントン大統領の初期のころです。でも、その時はこのIdeaは反対にあってつぶされました。 表向きは自分で気に入ったHealth insuranceを自分で選ぶ権利や選択肢が狭まる、とか何とかいうことでしたが、本音は大手のInsurance Companiesが自分の利益を失うのを恐れた、とか保守派が国民健康保険を維持する税金の増加に大反対した、とかいうあたりですね。

アメリカ人の中にはカナダの医療制度と国民保険制度を見て「あれはいいなー」と思っている人が結構いるように思います。でも、個人主義の核の一部になる自分で選ぶ権利や選択肢が阻害される、といった議論をされるとすぐにあっさり納得して「あ、やはりやめよう」と思ってしまうようです。で、あとでまた自分たちの医療費の請求書をみては「ああ、やはりカナダはいいなー」と思ったりするようです。この「軽さ」がアメリカ人のよさでもあり欠点でもあり、だと私は思っています。

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